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本則
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第一章 総則
第一条(目的)
この法律は、工場及び事業場における事業活動に伴つて発生するばい煙の排出等を規制し、並びに自動車排出ガスに係る許容限度を定めること等により、大気の汚染に関し、国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに大気の汚染に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする。
第二条(定義)
この法律において「ばい煙」とは、次の各号に掲げる物質をいう。
一 燃料その他の物の燃焼に伴い発生するいおう酸化物
二 燃料その他の物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴い発生するばいじん
三 物の燃焼、合成、分解その他の処理(機械的処理を除く。)に伴い発生する物質のうち、カドミウム、塩素、弗化水素、鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質(第一号に掲げるものを除く。)で政令で定めるもの
2 この法律において「ばい煙発生施設」とは、工場又は事業場(鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)第二条第二項本文に規定する鉱山を除く。第四章の二を除き、以下同じ。)に設置される施設でばい煙を発生し、及び排出するもののうち、その施設から排出されるばい煙が大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
3 この法律において「ばい煙処理施設」とは、ばい煙発生施設において発生するばい煙を処理するための施設及びこれに附属する施設をいう。
4 この法律において「粉じん」とは、物の破砕、選別その他の機械的処理又はたい積に伴い発生し、又は飛散する物質をいう。
5 この法律において「特定粉じん」とは、粉じんのうち、石綿その他の人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質で政令で定めるものをいい、「一般粉じん」とは、特定粉じん以外の粉じんをいう。
6 この法律において「一般粉じん発生施設」とは、工場又は事業場に設置される施設で一般粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させるもののうち、その施設から排出され、又は飛散する一般粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
7 この法律において「特定粉じん発生施設」とは、工場又は事業場に設置される施設で特定粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させるもののうち、その施設から排出され、又は飛散する特定粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
8 この法律において「自動車排出ガス」とは、自動車(道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第二項に規定する自動車のうち総理府令で定めるものをいう。以下同じ。)の運行に伴い発生する一酸化炭素、炭化水素、鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質で政令で定めるものをいう。
第二章 ばい煙の排出の規制等
第三条(排出基準)
排出基準は、ばい煙発生施設において発生するばい煙について、総理府令で定める。
2 前項の排出基準は、前条第一項第一号のいおう酸化物(以下単に「いおう酸化物」という。)にあつては第一号、同項第二号のばいじん(以下単に「ばいじん」という。)にあつては第二号、同項第三号に規定する物質(以下「有害物質」という。)にあつては第三号または第四号に掲げる許容限度とする。
一 いおう酸化物に係るばい煙発生施設において発生し、排出口(ばい煙発生施設において発生するばい煙を大気中に排出するために設けられた煙突その他の施設の開口部をいう。以下同じ。)から大気中に排出されるいおう酸化物の量について、政令で定める地域の区分ごとに排出口の高さ(総理府令で定める方法により補正を加えたものをいう。以下同じ。)に応じて定める許容限度
二 ばいじんに係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれるばいじんの量について、施設の種類及び規模ごとに定める許容限度
三 有害物質(次号の特定有害物質を除く。)に係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれる有害物質の量について、有害物質の種類及び施設の種類ごとに定める許容限度
四 燃料その他の物の燃焼に伴い発生する有害物質で環境庁長官が定めるもの(以下「特定有害物質」という。)に係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される特定有害物質の量について、特定有害物質の種類ごとに排出口の高さに応じて定める許容限度
3 環境庁長官は、施設集合地域(いおう酸化物、ばいじんまたは特定有害物質に係るばい煙発生施設が集合して設置されている地域をいう。)の全部または一部の区域における当該ばい煙発生施設において発生し、大気中に排出されるこれらの物質により政令で定める限度を超える大気の汚染が生じ、または生ずるおそれがあると認めるときは、総理府令で、当該全部または一部の区域を限り、その区域に新たに設置される当該ばい煙発生施設について、第一項の排出基準(次条第一項の規定により排出基準が定められた場合にあつては、その排出基準)にかえて適用すべき特別の排出基準を定めることができる。
4 第二項(同項第三号を除く。)の規定は、前項の排出基準について準用する。
5 内閣総理大臣は、第一項の規定によりいおう酸化物に係る排出基準を定め、または第三項の規定により排出基準を定めようとするときは、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。これを変更し、または廃止しようとするときも、同様とする。
第四条
都道府県は、当該都道府県の区域のうちに、その自然的、社会的条件から判断して、ばいじん又は有害物質に係る前条第一項又は第三項の排出基準によつては、人の健康を保護し、又は生活環境を保全することが十分でないと認められる区域があるときは、その区域におけるばい煙発生施設において発生するこれらの物質について、政令で定めるところにより、条例で、同条第一項の排出基準にかえて適用すべき同項の排出基準で定める許容限度よりきびしい許容限度を定める排出基準を定めることができる。
2 前項の条例においては、あわせて当該区域の範囲を明らかにしなければならない。
3 都道府県が第一項の規定により排出基準を定める場合には、当該都道府県知事は、あらかじめ、環境庁長官に通知しなければならない。
第五条(排出基準に関する勧告)
環境庁長官は、大気の汚染の防止のため特に必要があると認めるときは、都道府県に対し、前条第一項の規定により排出基準を定め、又は同項の規定により定められた排出基準を変更すべきことを勧告することができる。
第五条の二(総量規制基準)
都道府県知事は、工場又は事業場が集合している地域で、第三条第一項若しくは第三項又は第四条第一項の排出基準のみによつては環境基本法(平成五年法律第九十一号)第十六条第一項の規定による大気の汚染に係る環境上の条件についての基準(次条第一項第三号において「大気環境基準」という。)の確保が困難であると認められる地域としていおう酸化物その他の政令で定めるばい煙(以下「指定ばい煙」という。)ごとに政令で定める地域(以下「指定地域」という。)にあつては、当該指定地域において当該指定ばい煙を排出する工場又は事業場で総理府令で定める基準に従い都道府県知事が定める規模以上のもの(以下「特定工場等」という。)において発生する当該指定ばい煙について、指定ばい煙総量削減計画を作成し、これに基づき、総理府令で定めるところにより、総量規制基準を定めなければならない。
2 都道府県知事は、必要があると認めるときは、当該指定地域を二以上の区域に区分し、それらの区域ごとに前項の総量規制基準を定めることができる。
3 都道府県知事は、新たにばい煙発生施設が設置された特定工場等(工場又は事業場で、ばい煙発生施設の設置又は構造等の変更により新たに特定工場等となつたものを含む。)及び新たに設置された特定工場等について、第一項の指定ばい煙総量削減計画に基づき、総理府令で定めるところにより、それぞれ同項の総量規制基準に代えて適用すべき特別の総量規制基準を定めることができる。
4 第一項又は前項の総量規制基準は、特定工場等につき当該特定工場等に設置されているすべてのばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の合計量について定める許容限度とする。
5 都道府県知事は、第一項の政令で定める地域の要件に該当すると認められる一定の地域があるときは、同項の地域を定める政令の立案について、内閣総理大臣に対し、その旨の申出をすることができる。
6 内閣総理大臣は、第一項の地域を定める政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
7 都道府県知事は、第一項又は第三項の総量規制基準を定めるときは、公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
第五条の三(指定ばい煙総量削減計画)
前条第一項の指定ばい煙総量削減計画は、当該指定地域について、第一号に掲げる総量を第三号に掲げる総量までに削減させることを目途として、第一号に掲げる総量に占める第二号に掲げる総量の割合、工場又は事業場の規模、工場又は事業場における使用原料又は燃料の見通し、特定工場等以外の指定ばい煙の発生源における指定ばい煙の排出状況の推移等を勘案し、政令で定めるところにより、第四号及び第五号に掲げる事項を定めるものとする。この場合において、当該指定地域における大気の汚染及び工場又は事業場の分布の状況により計画の達成上当該指定地域を二以上の区域に区分する必要があるときは、第一号から第三号までに掲げる総量は、区分される区域ごとのそれぞれの当該指定ばい煙の総量とする。
一 当該指定地域における事業活動その他の人の活動に伴つて発生し、大気中に排出される当該指定ばい煙の総量
二 当該指定地域におけるすべての特定工場等に設置されているばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の総量
三 当該指定地域における事業活動その他の人の活動に伴つて発生し、大気中に排出される当該指定ばい煙について、大気環境基準に照らし総理府令で定めるところにより算定される総量
四 第二号の総量についての削減目標量(中間目標としての削減目標量を定める場合にあつては、その削減目標量を含む。)
五 計画の達成の期間及び方途
2 都道府県知事は、前条第一項の指定ばい煙総量削減計画を定めようとするときは、都道府県環境審議会及び関係市町村長の意見を聴かなければならない。
3 都道府県知事は、前条第一項の指定ばい煙総量削減計画を定めようとするときは、総理府令で定めるところにより、第一項各号に掲げる事項を環境庁長官に報告しなければならない。
4 環境庁長官は、前項の報告を受けたときは、当該計画の作成に関し必要な助言又は勧告をすることができる。
5 都道府県知事は、前条第一項の指定ばい煙総量削減計画を定めたときは、第一項各号に掲げる事項を公告しなければならない。
6 都道府県知事は、当該指定地域における大気の汚染の状況の変動等により必要が生じたときは、前条第一項の指定ばい煙総量削減計画を変更することができる。
7 第二項から第五項までの規定は、前項の規定による計画の変更について準用する。
第六条(ばい煙発生施設の設置の届出)
ばい煙を大気中に排出する者は、ばい煙発生施設を設置しようとするときは、総理府令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 工場又は事業場の名称及び所在地
三 ばい煙発生施設の種類
四 ばい煙発生施設の構造
五 ばい煙発生施設の使用の方法
六 ばい煙の処理の方法
2 前項の規定による届出には、ばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出されるいおう酸化物若しくは特定有害物質の量(以下「ばい煙量」という。)又はばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれるばいじん若しくは有害物質(特定有害物質を除く。)の量(以下「ばい煙濃度」という。)及びばい煙の排出の方法その他の総理府令で定める事項を記載した書類を添附しなければならない。
第七条(経過措置)
一の施設がばい煙発生施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつてばい煙を大気中に排出するものは、当該施設がばい煙発生施設となつた日から三十日以内に、総理府令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第八条(ばい煙発生施設の構造等の変更の届出)
第六条第一項又は前条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第六条第一項第四号から第六号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、総理府令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
2 第六条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第九条(計画変更命令等)
都道府県知事は、第六条第一項又は前条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係るばい煙発生施設に係るばい煙量又はばい煙濃度がそのばい煙発生施設に係る排出基準(第三条第一項の排出基準(同条第三項又は第四条第一項の規定により排出基準が定められた場合にあつては、その排出基準を含む。)をいう。以下単に「排出基準」という。)に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係るばい煙発生施設の構造若しくは使用の方法若しくはばい煙の処理の方法に関する計画の変更(前条第一項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は第六条第一項の規定による届出に係るばい煙発生施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第九条の二
都道府県知事は、第六条第一項又は第八条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係るばい煙発生施設が設置される特定工場等(工場又は事業場で、当該ばい煙発生施設の設置又は構造等の変更により新たに特定工場等となるものを含む。以下この項において同じ。)について、当該特定工場等に設置されるすべてのばい煙発生施設に係る当該指定ばい煙の合計量が総量規制基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、当該特定工場等の設置者に対し、当該特定工場等における指定ばい煙の処理の方法の改善、使用燃料の変更その他必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
第十条(実施の制限)
第六条第一項の規定による届出をした者又は第八条第一項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から六十日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係るばい煙発生施設を設置し、又はその届出に係るばい煙発生施設の構造若しくは使用の方法若しくはばい煙の処理の方法の変更をしてはならない。
2 都道府県知事は、第六条第一項又は第八条第一項の規定による届出に係る事項の内容が相当であると認めるときは、前項に規定する期間を短縮することができる。
第十一条(氏名の変更等の届出)
第六条第一項又は第七条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第六条第一項第一号若しくは第二号に掲げる事項に変更があつたとき、又はその届出に係るばい煙発生施設の使用を廃止したときは、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第十二条(承継)
第六条第一項又は第七条第一項の規定による届出をした者からその届出に係るばい煙発生施設を譲り受け、又は借り受けた者は、当該ばい煙発生施設に係る当該届出をした者の地位を承継する。
2 第六条第一項又は第七条第一項の規定による届出をした者について相続又は合併があつたときは、相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人は、当該届出をした者の地位を承継する。
3 前二項の規定により第六条第一項又は第七条第一項の規定による届出をした者の地位を承継した者は、その承継があつた日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4 工場又は事業場に設置されるすべてのばい煙発生施設について、第一項又は第二項の規定により届出をした者の地位を承継した者は、第九条の二、第十四条第三項又は第十五条の二第一項若しくは第二項の規定の適用については、工場又は事業場の設置者の地位を承継するものとする。
第十三条(ばい煙の排出の制限)
ばい煙発生施設において発生するばい煙を大気中に排出する者(以下「ばい煙排出者」という。)は、そのばい煙量又はばい煙濃度が当該ばい煙発生施設の排出口において排出基準に適合しないばい煙を排出してはならない。
2 前項の規定は、一の施設がばい煙発生施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)の当該施設において発生し、大気中に排出されるばい煙については、当該施設がばい煙発生施設となつた日から六月間(当該施設が政令で定める施設である場合にあつては、一年間)は、適用しない。ただし、その者に適用されている地方公共団体の条例の規定で前項の規定に相当するものがあるとき(当該規定の違反行為に対する処罰規定がないときを除く。)は、この限りでない。
第十三条の二(指定ばい煙の排出の制限)
特定工場等に設置されているばい煙発生施設において発生する指定ばい煙に係るばい煙排出者は、当該特定工場等に設置されているすべてのばい煙発生施設の排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の合計量が総量規制基準に適合しない指定ばい煙を排出してはならない。
2 前項の規定は、第二条第二項の政令の改正、第五条の二第一項の地域を定める政令の改正又は同項の都道府県知事が定める規模の変更により新たに特定工場等となつた工場又は事業場に設置されているばい煙発生施設において発生する指定ばい煙に係るばい煙排出者については、当該工場又は事業場が特定工場等となつた日から六月間は、適用しない。
第十四条(改善命令等)
都道府県知事は、ばい煙排出者が、そのばい煙量又はばい煙濃度が排出口において排出基準に適合しないばい煙を継続して排出するおそれがある場合において、その継続的な排出により人の健康又は生活環境に係る被害を生ずると認めるときは、その者に対し、期限を定めて当該ばい煙発生施設の構造若しくは使用の方法若しくは当該ばい煙発生施設に係るばい煙の処理の方法の改善を命じ、又は当該ばい煙発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
2 第十三条第二項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
3 都道府県知事は、総量規制基準に適合しない指定ばい煙が継続して排出されるおそれがある場合において、その継続的な排出により人の健康又は生活環境に係る被害を生ずると認めるときは、当該指定ばい煙に係る特定工場等の設置者に対し、期限を定めて、当該特定工場等における指定ばい煙の処理の方法の改善、使用燃料の変更その他必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
4 前項の規定は、第二条第二項の政令の改正、第五条の二第一項の地域を定める政令の改正又は同項の都道府県知事が定める規模の変更により新たに特定工場等となつた工場又は事業場については、当該工場又は事業場が特定工場等となつた日から六月間は、適用しない。
第十五条(季節による燃料の使用に関する措置)
都道府県知事は、いおう酸化物に係るばい煙発生施設で季節により燃料の使用量に著しい変動があるものが密集して設置されている地域として政令で定める地域に係るいおう酸化物による著しい大気の汚染が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、当該地域におけるいおう酸化物に係るばい煙発生施設において発生するいおう酸化物を大気中に排出する者が、当該ばい煙発生施設で燃料使用基準に適合しない燃料の使用をしていると認めるときは、その者に対し、期間を定めて、燃料使用基準に従うべきことを勧告することができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかつたときは、期間を定めて、当該燃料使用基準に従うべきことを命ずることができる。
3 第一項の燃料使用基準は、総理府令で定める燃料の種類について、環境庁長官が定める基準に従い、同項の政令で定める地域ごとに都道府県知事が定める。
4 内閣総理大臣は、第一項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。
5 都道府県知事は、第三項の規定により燃料使用基準を定めるときは、公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
第十五条の二(指定地域における燃料の使用に関する措置)
都道府県知事は、いおう酸化物に係る指定地域において、特定工場等以外の工場又は事業場における燃料の使用が燃料使用基準に適合しないと認めるときは、当該工場又は事業場の設置者に対し、期限を定めて、燃料使用基準に従うべきことを勧告することができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかつたときは、期限を定めて、当該燃料使用基準に従うべきことを命ずることができる。
3 第一項の燃料使用基準は、いおう酸化物に係るばい煙発生施設が設置されている特定工場等以外の工場又は事業場について定める基準とし、総理府令で定める燃料の種類について、指定ばい煙の総量の削減に関し環境庁長官が定める基準に従い、いおう酸化物に係る指定地域ごとに都道府県知事が定める。
4 都道府県知事は、必要があると認めるときは、当該指定地域を二以上の区域に区分し、それらの区域ごとに第一項の燃料使用基準を定めることができる。
5 前条第五項の規定は、第一項の燃料使用基準について準用する。
第十六条(ばい煙量等の測定)
ばい煙排出者は、総理府令で定めるところにより、当該ばい煙発生施設に係るばい煙量又はばい煙濃度を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
第十七条(特定物質に関する事故時の措置)
物の合成、分解その他の化学的処理に伴い発生する物質のうち、人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質で政令で定めるもの(以下「特定物質」という。)を発生する施設(ばい煙発生施設を除く。以下「特定施設」という。)を工場又は事業場に設置している者(以下「特定施設設置者」という。)は、特定施設について故障、破損その他の事故が発生し、特定物質が大気中に多量に排出されたときは、ただちに、その事故について応急の措置を講じ、かつ、その事故をすみやかに復旧するように努めなければならない。
2 都道府県知事は、前項に規定する事故が発生した場合において、当該事故に係る工場又は事業場の周辺の区域における人の健康がそこなわれ、又はそこなわれるおそれがあると認めるときは、当該特定施設設置者に対し、その事故の拡大又は再発の防止のため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第二章の二 粉じんに関する規制
第十八条(一般粉じん発生施設の設置等の届け出)
一般粉じん発生施設を設置しようとする者は、総理府令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
一 氏名または名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 工場または事業場の名称及び所在地
三 一般粉じん発生施設の種類
四 一般粉じん発生施設の構造
五 一般粉じん発生施設の使用及び管理の方法
2 前項の規定による届出には、一般粉じん発生施設の配置図その他の総理府令で定める書類を添付しなければならない。
3 第一項または次条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第一項第四号及び第五号に掲げる事項の変更をしようとするときは、総理府令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第十八条の2(経過措置)
一の施設が一般粉じん発生施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)は、当該施設が一般粉じん発生施設となつた日から三十日以内に、総理府令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第十八条の三(基準遵守義務)
一般粉じん発生施設を設置している者は、当該一般粉じん発生施設について、総理府令で定める構造並びに使用及び管理に関する基準を遵守しなければならない。
第十八条の四(基準適合命令等)
都道府県知事は、一般粉じん発生施設を設置している者が前条の基準を遵守していないと認めるときは、その者に対し、期限を定めて当該一般粉じん発生施設について同条の基準に従うべきことを命じ、又は当該一般粉じん発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
第十八条の五(特定粉じんの規制基準)
特定粉じんに係る規制基準(以下この章において単に「規制基準」という。)は、特定粉じん発生施設を設置する工場又は事業場における事業活動に伴い発生し、又は飛散する特定粉じんで工場又は事業場から大気中に排出され、又は飛散するものについて、特定粉じんの種類ごとに、工場又は事業場の敷地の境界線における大気中の濃度の許容限度とし、総理府令で定める。
第十八条の六(特定粉じん発生施設の設置等の届出)
特定粉じんを大気中に排出し、又は飛散させる者は、特定粉じん発生施設を設置しようとするときは、総理府令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 工場又は事業場の名称及び所在地
三 特定粉じん発生施設の種類
四 特定粉じん発生施設の構造
五 特定粉じん発生施設の使用の方法
六 特定粉じんの処理又は飛散の防止の方法
2 前項の規定による届出には、特定粉じん発生施設の配置図、特定粉じんの排出の方法その他の総理府令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
3 第一項又は次条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第一項第四号から第六号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、総理府令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4 第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第十八条の七(経過措置)
一の施設が特定粉じん発生施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつて特定粉じんを大気中に排出し、又は飛散させるものは、当該施設が特定粉じん発生施設となつた日から三十日以内に、総理府令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第十八条の八(計画変更命令等)
都道府県知事は、第十八条の六第一項又は第三項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る特定粉じん発生施設が設置される工場又は事業場の敷地の境界線における大気中の特定粉じんの濃度が規制基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る特定粉じん発生施設の構造若しくは使用の方法若しくは特定粉じんの処理の方法若しくは飛散の防止の方法に関する計画の変更(同条第三項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は同条第一項の規定による届出に係る特定粉じん発生施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第十八条の九(実施の制限)
第十八条の六第一項の規定による届出をした者又は同条第三項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から六十日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係る特定粉じん発生施設を設置し、又はその届出に係る特定粉じん発生施設の構造若しくは使用の方法若しくは特定粉じんの処理の方法若しくは飛散の防止の方法の変更をしてはならない。
第十八条の一〇(規制基準の遵守義務)
特定粉じん発生施設を設置する工場又は事業場における事業活動に伴い発生し、又は飛散する特定粉じんを工場又は事業場から大気中に排出し、又は飛散させる者(以下「特定粉じん排出者」という。)は、規制基準を遵守しなければならない。
第十八条の一一(改善命令等)
都道府県知事は、特定粉じん排出者が排出し、又は飛散させる特定粉じんの当該工場又は事業場の敷地の境界線における大気中の濃度が規制基準に適合しないと認めるときは、当該特定粉じん排出者に対し、期限を定めて当該特定粉じん発生施設の構造若しくは使用の方法の改善若しくは特定粉じんの処理の方法若しくは飛散の防止の方法の改善を命じ、又は当該特定粉じん発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
第十八条の一二(特定粉じん濃度の測定)
特定粉じん排出者は、総理府令で定めるところにより、その工場又は事業場の敷地の境界線における大気中の特定粉じんの濃度を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
第十八条の一三(準用)
第十条第二項の規定は、第十八条の九の規定による実施の制限について準用する。
2 第十一条及び第十二条の規定は、第十八条第一項、第十八条の二第一項、第十八条の六第一項又は第十八条の七第一項の規定による届出をした者について準用する。
3 第十三条第二項の規定は、第十八条の四及び第十八条の十一の規定による命令について準用する。
第三章 自動車排出ガスに係る許容限度等
第十九条(許容限度)
環境庁長官は、自動車が一定の条件で運行する場合に発生し、大気中に排出される排出物に含まれる自動車排出ガスの量の許容限度を定めなければならない。
2 自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため、運輸大臣は、道路運送車両法に基づく命令で、自動車排出ガスの排出に係る規制に関し必要な事項を定める場合には、前項の許容限度が確保されるとともに次条第一項の許容限度の確保に資することとなるように考慮しなければならない。
第十九条の二
環境庁長官は、前条第一項の許容限度を定めるに当たつて自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため必要があると認めるときは、自動車の燃料の性状に関する許容限度又は自動車の燃料に含まれる物質の量の許容限度を定めなければならない。
2 自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため、通商産業大臣は、揮発油等の品質の確保等に関する法律(昭和五一年法律第八八号)に基づく命令で自動車の燃料に係る規制に関し必要な事項を定める場合には、前項の許容限度が確保されるように考慮しなければならない。
第二十条(自動車排出ガスの濃度の測定)
都道府県知事は、交差点等があるため自動車の交通が渋滞することにより自動車排出ガスによる大気の著しい汚染が生じ、又は生ずるおそれがある道路の部分及びその周辺の区域について、大気中の自動車排出ガスの濃度の測定を行なうものとする。
第二十一条(測定に基づく要請等)
都道府県知事は、前条の測定を行なつた場合において、自動車排出ガスにより道路の部分及びその周辺の区域に係る大気の汚染が総理府令で定める限度をこえていると認められるときは、都道府県公安委員会に対し、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)の規定による措置をとるべきことを要請するものとする。
2 都道府県知事は、前項の規定により要請する場合を除くほか、前条の測定を行なつた場合において特に必要があると認めるときは、当該道路の部分の構造の改善その他自動車排出ガスの濃度の減少に資する事項に関し、道路管理者又は関係行政機関の長に意見を述べることができる。
第四章 大気の汚染の状況の監視等
第二十二条(常時監視)
都道府県知事は、大気の汚染の状況を常時監視しなければならない。
第二十三条(緊急時の措置等)
都道府県知事は、大気の汚染が著しくなり、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれがある場合として政令で定める場合に該当する事態が発生したときは、その事態を一般に周知させるとともに、ばい煙を排出する者又は自動車の使用者若しくは運転者であつて、当該大気の汚染をさらに著しくするおそれがあると認められるものに対し、ばい煙の排出量の減少又は自動車の運行の自主的制限について協力を求めなければならない。
2 ばい煙排出者であつて、いおう酸化物に係るばい煙量が総理府令で定める量をこえるばい煙発生施設を設置しているものは、総理府令で定めるところにより、当該ばい煙発生施設についていおう酸化物に係るばい煙量の減少のための措置に関する計画を作成し、都道府県知事に届け出なければならない。
3 都道府県知事は、第一項に規定する事態が発生した場合において、同項に規定する措置によつてはその事態を改善することが困難であると認めるときは、前項の規定による届出をした者に対し、その届出に係る計画を参酌して、いおう酸化物に係るばい煙量の減少のための措置をとるべきことを勧告することができる。
4 都道府県知事は、気象状況の影響により大気の汚染が急激に著しくなり、人の健康又は生活環境に重大な被害が生ずる場合として政令で定める場合に該当する事態が発生したときは、当該事態がばい煙に起因する場合にあつては、総理府令で定めるところにより、ばい煙排出者に対し、ばい煙量又はばい煙濃度の減少、ばい煙発生施設の使用の制限その他必要な措置をとるべきことを命じ、当該事態が自動車排出ガスに起因する場合にあつては、都道府県公安委員会に対し、道路交通法の規定による措置をとるべきことを要請するものとする。
第二十四条(公表)
都道府県知事は、当該都道府県の区域に係る大気の汚染の状況を公表しなければならない。
第四章の二 損害賠償
第二十五条(無過失責任)
工場又は事業場における事業活動に伴う健康被害物質(ばい煙、特定物質又は粉じんで、生活環境のみに係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定めるもの以外のものをいう。以下この章において同じ。)の大気中への排出(飛散を含む。以下この章において同じ。)により、人の生命又は身体を害したときは、当該排出に係る事業者は、これによつて生じた損害を賠償する責めに任ずる。
2 一の物質が新たに健康被害物質となつた場合には、前項の規定は、その物質が健康被害物質となつた日以後の当該物質の排出による損害について適用する。
第二十五条の二
前条第一項に規定する損害が二以上の事業者の健康被害物質の大気中への排出により生じ、当該損害賠償の責任について民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百十九条第一項の規定の適用がある場合において、当該損害の発生に関しその原因となつた程度が著しく小さいと認められる事業者があるときは、裁判所は、その者の損害賠償の額を定めるについて、その事情をしんしやくすることができる。
第二十五条の三(賠償についてのしんしやく)
第二十五条第一項に規定する損害の発生に関して、天災その他の不可抗力が競合したときは、裁判所は、損害賠償の責任及び額を定めるについて、これをしんしやくすることができる。
第二十五条の四(消滅時効)
第二十五条第一項に規定する損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び賠償義務者を知つた時から三年間行なわないときは、時効によつて消滅する。損害の発生の時から二十年を経過したときも、同様とする。
第二十五条の五(鉱業法の適用)
第二十五条第一項に規定する損害賠償の責任について鉱業法(昭和二十五年法律第二百八十九号)の適用があるときは、同法の定めるところによる。
第二十五条の六(適用除外)
この章の規定は、事業者が行なう事業に従事する者の業務上の負傷、疾病及び死亡に関しては、適用しない。
第五章 雑則
第二十六条
都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、ばい煙排出者、特定施設設置者、一般粉じん発生施設を設置している者若しくは特定粉じん排出者に対し、ばい煙発生施設の状況、特定施設の事故の状況、一般粉じん発生施設の状況、特定粉じん発生施設の状況その他必要な事項の報告を求め、又はその職員に、ばい煙排出者、特定施設設置者、一般粉じん発生施設を設置している者若しくは特定粉じん排出者の工場若しくは事業場に立ち入り、ばい煙発生施設、ばい煙処理施設、特定施設、一般粉じん発生施設、特定粉じん発生施設その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第二十七条(適用除外等)
この法律の規定は、放射性物質による大気の汚染及びその防止については、適用しない。
2 電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二条第七項に規定する電気工作物又はガス事業法(昭和二十九年法律第五十一号)第二条第十項に規定するガス工作物であるばい煙発生施設、特定施設又は一般粉じん発生施設(以下「ばい煙発生施設等」という。)において発生し、又は飛散するばい煙、特定物質又は一般粉じん(以下「ばい煙等」という。)を排出し、又は飛散させる者については、第六条から第十条まで、第十一条及び第十二条(これらの規定を第十八条の十三第二項において第十八条第一項又は第十八条の二第一項の規定による届出をした者について準用する場合を含む。)、第十四条第一項及び第三項、第十七条第二項、第十八条、第十八条の二並びに第十八条の四の規定を適用せず、電気事業法又はガス事業法の相当規定の定めるところによる。
3 通商産業大臣は、第六条、第八条、第十一条若しくは第十二条第三項(これらの規定を第十八条の十三第二項において第十八条第一項又は第十八条の二第一項の規定による届出をした者について準用する場合を含む。)又は第十八条の規定に相当する電気事業法又はガス事業法の規定による前項に規定するばい煙発生施設等に係る許可若しくは認可の申請又は届出があつたときは、その許可若しくは認可の申請又は届出に係る事項のうちこれらの規定による届出事項に該当する事項を当該ばい煙発生施設等の所在地を管轄する都道府県知事に通知するものとする。
4 都道府県知事は、第二項に規定するばい煙発生施設等において発生し、又は飛散するばい煙等に起因する大気の汚染により人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあると認めるときは、通商産業大臣に対し、第九条、第九条の二、第十四条第一項若しくは第三項又は第十八条の四の規定に相当する電気事業法又はガス事業法の規定による措置をとるべきことを要請することができる。
5 通商産業大臣は、前項の規定による要請があつた場合において講じた措置を当該都道府県知事に通知するものとする。
第二十八条(資料の提出の要求等)
環境庁長官は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
2 都道府県知事は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、ばい煙発生施設、一般粉じん発生施設若しくは特定粉じん発生施設の状況等に関する資料の送付その他の協力を求め、又はばい煙若しくは粉じんによる大気の汚染の防止に関し意見を述べることができる。
第二十九条(国の援助)
国は、工場又は事業場における事業活動に伴い発生するばい煙若しくは特定粉じんによる大気の汚染の防止のための施設の設置又は改善につき必要な資金のあつせん、技術的な助言その他の援助に努めるものとする。
第三十条(研究の推進等)
国は、ばい煙、特定物質及び自動車排出ガスの処理に関する技術の研究、大気の汚染の人の健康又は生活環境に及ぼす影響の研究その他大気の汚染の防止に関する研究を推進し、その成果の普及に努めるものとする。
第三十条の二(経過措置)
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第三十一条(事務の委任等)
この法律の規定により都道府県知事の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、政令で定める市の長に委任することができる。
2 前項の政令で定める市の長は、この法律の施行に必要な事項で総理府令で定めるものを都道府県知事に通知しなければならない。
第三十二条(条例との関係)
この法律の規定は、地方公共団体が、ばい煙発生施設について、そのばい煙発生施設において発生するばい煙以外の物質の大気中への排出に関し、ばい煙発生施設以外のばい煙を発生し、及び排出する施設について、その施設において発生するばい煙の大気中への排出に関し、一般粉じん発生施設以外の一般粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させる施設について、その施設において発生し、又は飛散する一般粉じんの大気中への排出又は飛散に関し、特定粉じん発生施設について、その特定粉じん発生施設において発生し、又は飛散する特定粉じん以外の物質の大気中への排出又は飛散に関し、並びに特定粉じん発生施設以外の特定粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させる施設について、その施設において発生し、又は飛散する特定粉じんの大気中への排出又は飛散に関し、条例で必要な規制を定めることを妨げるものではない。
第六章 罰則
第三十三条
第九条、第九条の二、第一四条第一項若しくは第三項、第一八条の八又は第一八条の十一の規定による命令に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第三十三条の二
次の各号の一に該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
一 第十三条第一項又は第十三条の二第一項の規定に違反した者
二 第十七条第二項、第十八条の四又は第二十三条第四項の規定による命令に違反した者
2 過失により、前項第一号の罪を犯した者は、三月以下の禁錮又は二十万円以下の罰金に処する。
第三十四条
次の各号の一に該当する者は、三月以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
一 第六条第一項、第八条第一項又は第十八条の六第一項若しくは第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十五条第二項又は第十五条の二第二項の規定による命令に違反した者
第三十五条
次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
一 第七条第一項、第十八条第一項若しくは第三項、第十八条の二第一項又は第十八条の七第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十条第一項又は第十八条の九の規定に違反した者
三 第二十六条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第三十六条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前四条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
第三十七条
第十一条若しくは第十二条第三項(これらの規定を第十八条の十三第二項において準用する場合を含む。)又は第二十三条第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。
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附則(抄)
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月を越えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第四条第四項の規定は、公布の日から施行する。
(ばい煙の排出の規制等に関する法律の廃止)
2 ばい煙の排出の規制等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十六号。以下「旧法」という。)は、廃止する。
(1968年6月10日法律第97号)
施行 1968年12月1日
最終改正 1995年法律第75号
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